養生テープ各種について詳しくその壱
2022/05/18
建築各種の工事ではあらゆる場面で養生が必要となります。
養生とは簡単に言えば「施工対象以外の保護」です。
塗装で言えば、塗装する箇所以外を塗料の飛散から保護する事であり、
内装工事で言えば、例えば搬出入時の移動経路及びその周辺、設置する設備機器そのものが傷つかないように保護する事です。
養生については「良質な塗り替え工事を行うための養生の秘訣」で解説しておりますのでお時間がありましたらご参照ください。
さて、この養生と言う作業では各種テープを用います。
知っているようで知らないテープのあれこれについて本日はご紹介しましょう。
ガムテープ
どのご家庭にも必ず一つはあると言っても過言ではありません。
馴染みがあるのは茶色で幅5cmのものでしょう。
商品が郵送されてくると、包装容器に使われておりますし、
自宅で梱包作業をする際に重宝ですよね。
実はこのガムテープ、建築作業でもよく使います。
特に塗装工事ではガムテープを使わない日がないほど欠かせない副資材となっております。
ただ、建築で使うガムテープは一般的なガムテープと実は違います。
現場サイドで似たようなものだからガムテープと呼んでいるだけで、
「布粘着テープ」あるいは「養生用ガムテープ」と呼ぶのがより正確なのでしょう。
DIYで探す際には「養生テープ」がキーワードとなります。
弊社が良く使うのは「ニトクロステープ」。
色の違いによって「ダンボール(茶)」「みどり(緑)」「さんご(ピンク)」の3種類があり、
さんごは他の2種に比べ粘着力が少し強くなっております。
長さ25m、幅は25mm、30mm、38mm、50mmの4サイズがあります。
のりが残りにくいものですが、風雨や日射にさらされると残念ながら残ってしまいます。
そうなるとのりをとるのが大変です。
この場合、未使用のテープでのりをぺたぺたしてみましょう。
運が良ければあっさり落ちます。
それでもだめなら溶剤を使って落とすか、爪などでそぎ落とすしかありません。
マスカー
上記布テープに養生シート(ポリシート)を一体化させたものです。
中には布テープの代わりにマスキングテープやパイオランテープを用いているものもあります。
ロール状になっており、一巻25m、ポリシートの幅によって使い分けます。
良く使うのは「55」や「メーター」と呼ばれるもの。
現場では「55(ごーごー)のマスカー取って!」とか「メーターのマスカーで養生して」と言った具合です。
55はポリシートの幅が550mm、折りたたまれていますが、伸ばすと割と広範囲まで養生できます。
メーターは1m前後の事。1mピッタリの物もありますが、1100mmのものをよく使っています。
これ以上の幅だと、「ノンポリ」と呼ばれるポリシートを使った方が経済的かつ作業も速いので、
現場では上記2種類でほぼ足ります。
マスカーは便利なのでDIYでも使い勝手が良いと思いますが、
薄いのと濡れたら滑るので床や土間などの養生には不向きです。
種類としては上記550、1100以外にも
150mm、300mm、1800mmその他の幅もあります。
テープ幅は15mm程度です。
マスカーを切る際は鋏(ハサミ)を使うと良いでしょう。
手で切るとどうしても切断面が凸凹になり、ひどい場合にはかなり斜めになってしまいます。
そうなると、長さが足りず隙間が空いてしまったりして、仕方なく継ぎ足さなければならなくなったりします。
テープ部分を対象に必要な長さ貼り付けたら、折りたたまれた状態で鋏を入れましょう。