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タイルの種類について

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タイルの種類について

タイルの種類について

2022/05/07

街を歩くと見た目新しいマンションやビルのほとんどがタイル張りですね。

長い事塗装現場で汗を流してきた身としては少し複雑ですが、

服装に流行があるように、外壁にも流行があって当然。

一戸建てならサイディングやALCボード(パワーボード)、マンションやビルならタイル。

その風潮はまだまだ続きそうです。

タイルはラテン語の「tegula(テグラ)=覆う」から派生した言葉で床や壁を覆う陶磁器製の板状材料です。

このタイルに似た形をしており、材質も近いレンガとの違いはなんでしょう?

どちらも建材として利用されていますが、使われ方に違いがあります。

レンガは「レンガ造」のように積み上げて外壁(躯体)そのものとなります。

タイルは鉄筋コンクリート他の材料から壁下地(躯体)が作られ、その仕上げ材として表面を覆うものです。

さきほど形が似ていると言いましたが、

レンガは立体的で、タイルは平面的。

似ているのは平面的に眺めた場合のみです。

けれども違いを明確に知らないと混同しがちなのも確か。

実際、タイルの施工法はレンガの積み方に由来するなどの関連の深さもあります。

ですからここでまとめましょう。

レンガ:粘土に砂や灰を練り混ぜ固め、窯で焼いたもの。縦横高さの立体形で、積み重ねて外壁の構造体となる。

タイル:陶磁器質(粘土・長石・ケイ石を主原料とした焼き物)の板状の仕上げ材、張り付けて施工する。

両者の一番の違いは「レンガが外壁の主要部分」であるのに対して

「タイルは保護・装飾のための張り物であり壁の主要部分ではない」という事になるでしょう。

粘土と焼き物という材料の類似、施工方法の類似はあるものの、使われ方に大きな違いがあるわけです。

ちなみにレンガ調のタイルもあり、割と厚みがあってレンガっぽいですが、扱いとしてはタイルと言う・・・これまた紛らわしい。

素地(きじ)による分類

  1. 磁器質(じきしつ)・・・1200℃以上で焼かれたもの。素地が緻密で硬く、吸水性が低い(吸水率1%以下)。耐久性にも優れている。
  2. せっ器質・・・1200℃前後で焼いたタイル。吸水性は中程度(吸水率5%以下)。
  3. 陶器質(とうきしつ)・・・1000℃以上で焼いたタイル。吸水性が高く(吸水率22%以下)、外装よりは内装向き。

尚、タイルの吸水率による種類が日本産業規格(JIS)で定められています。上記の吸水率とは違います。

  1. Ⅰ類・・・磁器質(含水率3.0%)
  2. Ⅱ類・・・せっ器室(含水率10.0%)
  3. Ⅲ類・・・陶器質(含水率50.0%)

上記吸水率の高低は水その他の液体をどの程度吸い込むかで、低いほど染み込みにくく外部に適しています。

大きさによる分類

タイルの寸法によって呼び方が異なります

タイルはその大きさ、つまり寸法によって幾通りかの呼び方があります。

  1. 二丁掛(にちょうがけ)タイル・・・レンガの側面の大きさからとったもので、実寸で227mm×60mm。小口平タイルを2つ分
  2. 小口平(こぐちひら)タイル・・・これもレンガのサイズを元にして作られたもの。タイルの小口の大きさ(100mm×60mm)に近い事による呼称。実寸で108mm×60mm。
  3. 50角タイル・・・実寸で45mm×45mm、目地を合わせると50mm×50mmとなる事からの呼称。正方形。
  4. 45二丁(よんごのにちょう)タイル・・・実寸で45mm×95mm。50角タイル2枚を並べた大きさ。近年はこのサイズが主流。
  5. ボーダータイル・・・二丁掛タイルを半分にしたサイズの物。実寸で227mm×30mm。

形状による呼び方

タイルは形によって平物と役物があります。

タイルは形によって呼び方が違います(写真は45二丁)。

  1. 左上の長方形が「平物(ひらもの)」です。単に「ひら」と呼ぶ方が多いです。建物の平面で用いるので、最も使う形状です。
  2. 左下の平を長手方向に重ね合わせたような形が「マグサ」です。役物の一種。出隅部に使われます。既存がマグサならマグサで張り替えます。
  3. 右側の平のL字のタイルが「曲り(まがり)」です。これも役物です。マグサ同様出隅部に用いられます。

釉薬(ゆうやく)の有無による分類

釉薬はうわぐすりとも読みます。陶磁器の表面に付着したガラスの層の事で、水などが浸入しないようにします。

施釉(せゆう)タイル・・・タイル表面に釉薬かけたもの。釉薬に含まれる顔料で表面に着色する事ができる。耐水性が備わり、汚れや傷がつきにくくなります。

無釉(むゆう)タイル・・・釉薬を施してないもの。ざらざらとした素地の質感が表れる。

目地割りによる分類

タイルの貼り方は目地割りによって分類されます

  1. 芋目地(いもめじ)・・・目地が縦横まっすぐになる張り付け方。芋の根が規則正しく伸びる様子から名付けられた。タイル自体縦横まっすぐに並ぶ。「通し目地」とも呼ばれます。45の二丁だと幅の長い方が水平方向に張り付けていきますが、垂直方向に長く張り付ける場合を「縦芋目地張り」と呼びます。
  2. 馬目地(うまめじ)・・・横目地は一直線なものの、縦目地がタイル幅半分ほどずらす張り付け方。馬の足跡のような並びからの命名で、「馬踏み目地」や「馬乗り目地」とも言います。また、「破れ目地」も同じ張り方を表現しています。縦長に貼る「縦馬踏み目地」「縦馬乗り目地」もあります。
  3. フランス張り・・・レンガのフランス積みから採用したもの。横一列を二丁掛、小口、二丁掛の順番で張っていく。
  4. イギリス張り・・・レンガのイギリス積みから採用。一列に二丁掛、次の列に小口タイルの順序で張っていく。
  5. やはず張り・・・斜めに張り付ける。網代天井に似た仕上げ方。網代張りとも言う
  6. 四半目地・・・床の張り面の水平に対して45度の斜めに張り付ける。

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