パーフェクトトップ
2022/04/03
パーフェクトトップは高耐候酸化チタンと光安定剤によるラジカル制御技術で、
「紫外線に強いシリコングレードを超える強靭な塗膜」を形成し外壁を保護する塗料です。
高いコストパフォーマンスを持ち、塗り替えにおススメです。
ラジカル塗料の先駆けであるパーフェクトトップ
ニッペパーフェクトトップは2012年に日本ペイントが発売した日本で最初のラジカル塗料です。
これまで圧倒的に支持されてきたシリコン塗料から主役の座を奪うかもしれない画期的な塗料として、
当時建築関係者からの注目を浴びたラジカル塗料の先駆けなのです。
通常塗料の種類はそれぞれの主成分である樹脂にちなんで呼称されます。
シリコン塗料なら「シリコン樹脂」、ウレタン塗料なら「ウレタン樹脂」と言った具合です。
これらは樹脂が持つ特徴がそのまま塗料にも反映されるものだと理解して良いでしょう。
ところがラジカル塗料は勝手が違います。
まるでラジカルが主成分のように感じる名称ですが、実質として正反対です。
塗膜の劣化を招く「ラジカル」をできるだけ発生させず、
発生してもキャッチする成分を配合する事で「ラジカル」を制御する塗料と言うのが本来の意味合いです。
ですから、名称から塗料の本質を読み取るためには「ラジカル制御型」と表現した方が良いのだと思います。
ただやはり少しでも短い呼称を好むのが常ですから、誤解しやすい呼称を使うのも仕方ないのでしょう。
パーフェクトトップの特色
1.高作業性・・・ポリマーハイブリッド効果により、ローラーが軽く、ネタ伸ばしがスムーズに行える。ローラーネタ含み性および転写性にもすぐれており、隠蔽(カブリ)も良く、飛散がしにくい作業性を有しており、水性で非危険物です。
2.高耐候性・・・紫外線による塗膜劣化対策として日本ペイント独自の「ラジカル制御」技術により、シリコングレードを超える非常にすぐれた耐久性があります。耐候形1種に相当し、可とう形改修塗材Eの上塗りに最適です。
3.高光沢・・・ポリマーが塗膜間の隙間を埋めるため、緻密な塗膜形成が可能となり、すぐれた高光沢を実現。また、パーフェクトシリーズ下塗り(パーフェクトフィラー・パーフェクトサーフ・パーフェクトプライマー)との組み合わせによりさらに美しい外観が得られます。ニーズに合わせたしっとりとした落ち着きのある3分つや、つや消しなど、つやの調整も可能です。
4.防藻・防かび性・・・防藻・防かび機能を有する。オプションにより強力防かびも可能。
5.低汚染性・・・親水化技術により、雨だれ汚染から建物を守る。
パーフェクトトップのデメリット
ラジカル塗料の耐用年数について14~16年と言われています。
ただし、発売されてからようやく10年(2022年時点)そこそこ。実績として、証明するに至っておりません。
もちろん、塗料としての可能性は十分、かつ期待値も高いので、今後の動向を見つつ施工していく段階です。
弊社は下請け業者としてマンション等の大規模修繕工事に携わっておりますが、
ここまでの所、外壁塗装は依然としてシリコン塗料が主役でした。
ただし、今年に入って始まった現場でラジカル塗料を採用しているのを目の当たりにして、
いよいよ主役が交代しつつあるとの印象を得ております。
塗料に限らず建築で用いられる資材全般に渡り、発売当初より「トライアンドエラー」、試行錯誤を重ねて、
それぞれの商品が完成していくものです。
現場から寄せられる声、思いがけず生じた弱点その他を顧み、改良を加えて、より良い商品へと成熟します。
ラジカル塗料もその過程にあるのかもしれませんが、それを踏まえて採用するかどうかをご判断いただければと思います。