下地補修~タイル張替え編~
2022/03/24
タイルのクラック、広範囲な浮きに対しては、既存のタイルを斫り、新規タイルを張り付けます。
また、等辺浮きと呼ばれるタイルのみが浮いている状態の時も張り替える事があります。
注入工事におけるタイルの浮きは張り付けモルタルごと躯体から浮いているため接着液を注入できるのですが、
陶片浮き(とうへんうき)の場合タイルのみが浮いているため隙間がほとんどなく接着液を注入できないからです。
タイル張替えについて
タイルクラック、広範囲浮き、等辺浮きの場合にはタイル張替えを行います
普段馴れ馴れしく呼びつけにしとるくせに困った時だけ「さん付け」とはの。
タイルクラックは以前話したような「クラック補修」では解決せんのじゃよ。
タイル自体が仕上げ材じゃから、その上から左官補修するわけにはいかんしの。
タイルクラック、広範囲な浮き、陶片浮きの場合にはタイル張替え工事で対処する。
カッター入れ→タイル斫り→目荒し→タイル張り付け→目地埋め
という順番で行う。
タイル張りのビルやマンションをよく見ると、
タイルとタイルの間には目地があるものじゃ。
タイル同士をくっつけて張り付けると、
建物の挙動(振動や動き)によってお互いに傷つけてしまう。
そのため、タイル同士の間に緩衝材を詰めたものが目地になるのじゃよ。
この際用いるのが「目地材」と呼ばれるものじゃ。
張り付けの際に用いる「張り付けモルタル」とはちと違う物じゃから覚えておくように。
分業制で効率的で安全な作業を!
建築工事の各工程では異なる道具、工具を用いる事ため、安全や効率を考え分業制となる事が多いものです
ホホホ。さすが下地補修のプロは違うの。
工事中は騒音や振動、粉塵は避けられん。
じゃが、事前にそうした事をしっかり説明しておくことが重要という事じゃの。
工事中の落下物は危険極まりない。安全第一は工事の基本。
タイル四方の目地に切り込みを入れればタイルも剥がしやすい。
工事がある程度の規模となるとカッター入れ専門で作業をする者、
その追っかけで斫り作業をする者という具合に分業制にするのが一般的じゃな。
それぞれ違う電動工具を使うのじゃからして、
安全かつ効率的に作業するためには手荷物を最小限にするべきという事なのじゃよ。
次に「目荒し」とはタイル施着面に敢えて凹凸をつける事を言う。
これは接着力を高めるための工程となる。