リフォームの見積もりと単価について
2022/04/30
住まいのメンテナンスを考える時、まずはタウンページみたいな紙媒体で調べたり、
パソコンやスマートフォン検索してみたりして業者を探す事でしょう。
あるいは、その準備として建築工事やリフォームについてのあれこれを調べるかもしれません。
恐らく多くのみなさんにとってはリフォームはちょっとわかりずらいもの。
何せ専門用語や馴染みのない内容のオンパレード。アレルギーを起こしてしまうかもしれません。
だからこそ、専門業者に見積もりをしてもらって、その内容を吟味する必要があるわけです。
リフォーム業者との付き合いの始まりともいえるこの「お見積もり」について
何回かに分けてお話しして参りましょう。
初回はお見積もりとはなんぞや?どのように行うのか?についてです。
建築業で見積もりが必須な訳
建築業では見積もりは必須だと言っても過言ではありません。
何故ならスーパーやコンビニで売っている商品と違って、定価というものがないからです。
家ごと、建物ごと、工事内容、仕様材料などによってそれぞれの案件で費用が異なりますし、
例え同じ物件であっても、施工する業者や形態によってコストが変わってくるのですから。
対象となる建物を実際に調査、計測し、どのような仕様で工事を進めるのか擦り合わせて初めて
工事代金が決まります。
同じような外観が立ち並んだ建売住宅でさえも、細部を見れば数量に違いが出るものです。
ですから、一つ一つの建物について数値を求め、仕様材料などの具体的内容を定めない限り
実際にいくら費用がかかるのかわからないのです。
見積もりとはつまり、建築業における「商品の値段」を決める行為と言えます。
では実際にどのように見積もりを行うのでしょうか。
見積もりは単価に基づいて行われます
建築工事においては単位当たりの価格として「単価」を用います。
例えば壁紙の貼り替え1000円/㎡とか外壁塗装の塗り替え2000円/㎡と言った具合です。
上記は「1㎡の面積を施工するといくらになるよ~」という目安です。
シーリング工事のように1m当たりいくらと出す場合もあります。
どんな単位でいくらになるのかは工事項目ごとに異なっており、
一軒の建物のそれぞれの箇所で工種ごと・項目ごとの単価に基づいて算出した金額が見積りという事です。
単価はどのようにして算出されるのか
ではこの「単価」というのはどうやって決まるのでしょうか?
どこぞの公の機関が様々な評価基準から勘案して決定する・・・というわけではありません。
先に答えを言ってしまえば「人工(にんく)と材料代その他の経費」から求められるのです。
人工と言うのは作業者一人・一日の人件費を表します。
ある一軒家において、外壁塗装で「20人工と材料代」と見当をつければ、
ざっくり58万円だからそれを㎡数で割って材料代を考えあわせれば・・・㎡単価2000円などとします。
こうした経験を繰り返すうちに平均化されたものが単価です。
毎回毎回人件費と材料代その他の経費を計算していたのでは時間がかかってしかたありません。
そこで時間を短縮するためと公にもわかりやすくするための意味があります。
さらに言えば、単価とはそもそも業者ごとに異なっていてしかるべきです。
人件費や経費は会社ごとに違いますからね。
ところが、業者間の比較によって「これは高すぎる」とか「これじゃ赤字になっちゃう」
などと比較検討されるうちにより標準化されていくわけです。
もちろん対象となる住宅の大きさや形状によって作業性が異なります。
それ故、単価を微調整する事も当然出てくるわけです。