株式会社ブラッチ

長尺シートについて詳しく

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2022/05/21

床材には様々な物がありますが、今回取り上げる長尺シートは「塩ビシート」の1種です。

という事でまずは塩ビシートとは何かについてです。

塩ビとは「塩化ビニル(塩化ビニール)樹脂」を略したものです。

耐久性・耐水性・耐薬品性・耐食性・接着性に優れ、難燃性のため燃えにくい。

床材を含めた建築資材その他、広範な目的に使われています。

上下水管や雨どいなどの筒状のものから、身近なものだと文房具にも用いられます。

塩ビシートとはつまり、塩ビ素材のシートという事です。

屋上防水で用いられる場合にはそのままずばり「塩ビ系シート防水」と呼ばれていますね。

詳しくは「シート防水の種類と特徴」をご参照ください。

室内の床材として用いられるクッションフロア(CFと略します)はクッション性を備えた塩ビシートとなります。

塩ビの特性を生かし、耐水性に優れているため、キッチン・洗面室・トイレなどの水回りでは特に有用です。

長尺シート

耐摩耗性に優れ、歩行を意識した防滑性を持つシートです。

車輪の付いた台車などで搬出入しても耐えられる強靭さから、ビル・マンションの共用廊下でも好んで用いられます。

当然塩ビ樹脂の特性として防水性にも優れているため、バルコニーやルールバルコニーでの使用もなされます。

室内で用いられるCFでは木目調やカラフルな柄物などバリエーション豊富ですが、

長尺シートではどちらかと言えばモノトーンです。

ただし、品のある見た目となっているため、清潔感・高級感を表すことができます。

サンゲツ、東リ、リリカラなどの内装材をメインとするメーカーでは、

「屋外用」「防滑性シート」「防滑フロア」などとして歩行用長尺シートを用意しておりますが、

弊社が携わる大規模修繕工事(大規模改修工事)では

タキロンシーアイ株式会社さんの「タキロン」や「タキステップ」を利用する機会が多いです。

タキロンが床や土間と言った平面用、タキステップは階段用となります。

タキステップはノンスリップ(滑り止め)と一体となった商品で、

ノンスリップ部と長尺部分が色分けされ、転倒防止効果もあります。

一段一段張っていく形になり、1段いくらで単価設定します。

床や土間については平米単価で、CFよりも高単価です。

そもそもとして材料自体が高く、階段は施工のしずらさも加わってさらに高額となります。

施工について

長尺シートは張り物ですから、シート防水に近い施工手順となります。

ただし、共用廊下・階段、そしてバルコニーという生活エリアにおける施工ですので、

下地調整については屋上以上に気を付けなければなりません。

概して張り物は下地の影響が出やすいものです。

  1. 既存部撤去・・・既存の長尺シートを剥がします。新規の場合はこの工程はありません。
  2. 洗浄・ケレン清掃・・・剥がしカスを清掃します。特に入隅など角部のチリ・埃が残らないように。
  3. 下地調整・・・既存の接着剤の跡その他凹凸を埋め、平滑にします。下地補修材の接着に難がある場合はプライマー塗布。
    廊下の床などでは施工中も居住者さんが通行できるよう、半分ずつ作業するなど工夫する事もあれば、
    階段などでは理事会その他発注者に了承を得た上で時間制限を設けて通行止めにする事もあります。
    集合住宅のリフォームでは工程に従い適宜「お知らせ」を配布するので、居住者さんにも周知徹底させます。
  4. 床材の割付け・・・ロール状で搬入されたシートを伸ばし、敷きならべ、割付けしていきます。
    端部は壁に突き付け、定規などをあてて切断。
  5. 接着剤塗布・・・クシゴテ(櫛状のコテの事)で均一に塗布。既定のオープンタイムの順守。
    環境によって時間が異なるので、乾燥状態を確認して床材を 張り付ける。
  6. 床材の張り付け・・・オープンタイム経過後エアーを巻き込まないよう張り付ける。
    しごき棒(角材にカーペットを巻いたもの)などで押し伸ばす。また、加圧ローラーで圧着させる。
  7. 溶着(ようちゃく)・・・継ぎ目部はV字またはU字型に溝を作り、溶接棒を熱風溶接機で加熱処理しながら接着させる。
    余盛り部は荒切りカットし、次に仕上げカットを行う。
  8. 端末シール・・・長尺シートの端部をシール材で埋めます。

長尺シートの施工手順は以上の通りです。

廊下や階段には側溝がある場合が多いので、その部分はウレタン防水をします。

平面ではなく線状に行うため「線防水」とも呼ばれる作業です。

側溝部分のみならず、敢えてはみ出すように施工するのが重要です。

長尺シートの端部は側溝付近でウレタン防水に被さるように施工されるため、防水性が増すからです。

これを「ラップ防水」と呼びます。

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