ある朝の一コマ(ネタ場で刷毛がサケツで固まり・・・)
2022/05/07
塗り替え工事はネタ場を広げる事から朝の段取りが始まります。
ちょっと用語説明
ダメ込み、ズタバケ、サケツ・・これらは何でしょう?
ネコさんや、のっけからご機嫌斜めじゃな。
いつもの「にゃ」語尾も忘れとるぞ?
早速じゃが、ご覧のみなさんがわかりやすいように解説しとおこうかの。
まず「ネタ場」じゃ。塗装職人達は「塗料」の事を「ネタ」と呼ぶ。
じゃから塗料を保管しておる倉庫、
また、各現場での塗料置き場の事を「ネタ場」と表現する。
一戸建てじゃと朝仕事を始める時にブルーシートや布シートを敷いて
その上に塗料や副資材、道具類を敷きならべ、その上で諸々の準備をする。
これがその現場のネタ場となる。
ネタ場にはそれ以前の使用済み塗料なども置いてあっての。
外壁材や屋根材は一斗缶にフタをして(実際には開口部をマスカーで養生して)保管するが、
ダメ込みに使う少量の塗料はサケツというバケツを小さくしたようなものに小分けして置いてある。
もちろん塗料を直接サケツに入れるわけじゃない。
カートリッジを装填し、その中に塗料を入れるからサケツ自体は汚れんのじゃ。
翌日も引き続き使用するときは、刷毛を差し込んだまま蓋をして帰る事もある。
ネタの上澄みに水を張るのを忘れてはいかんぞ。
でないと、翌日ネタの表面が固まってしまうからの。
溶剤用の刷毛は必ず帰り際シンナーで洗うし、
ズタバケも水を貯めたサケツなどで別途保管しておくのが基本じゃがの。
水性用の刷毛だとネタにつけっ放しという事も場合によってはあるわけじゃな。
ネコイチが言うとったのはサケツに封をするためのビニールが閉じておらず、
水も張っておらんかったから、ネタは固まるは刷毛も固まるわで
大変だったという事じゃろう。
最後に「ズタ」は水を差す職人言葉で、
水性用塗料で用いる刷毛即ちズタバケと呼んでおる。
ダメ込みは・・・長くなってしもうたので、次回話そう。