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ウレタン防水の特徴や工法

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ウレタン防水の特徴や工法

ウレタン防水の特徴や工法

2022/04/24

ウレタン防水は合成高分子系被膜を現場生成し防水層を形成するものです。

合成は「天然」に対する人工的という意味で、

高分子とは100くらいまでの原子で構成されるものを低分子と呼ぶのに対して

数千以上の原子からなるものという意味を持ちます。

要約すると人工的に作る1000以上ものたくさんの分子から構成される資材により

現場にて生成する防水層という事になります。

また、現場生成というのは多くの場合「主剤」と「硬化剤」を適量現場で混ぜる事で、反応硬化するという事です。

シート防水のように既製品としての防水材とは異なり、現地で分量を量りながら防水層を作るわけです。

この際、分量が間違っていたり、攪拌不足(攪拌し損ねた部分)があると硬化不良を起こすので注意が必要です。

硬化不良を起こした場合、完全に固まらないという防水工事にとっては致命的な状態となります。

こうなると今施工した部分を撤去し、やり直すなど重大なミスとなるため絶対に避けなければなりません。

まれに、材料そのものが原因となる事もあるのですが・・・考えただけで眩暈がしてきますね。

零細企業である施工店が巨大な材料メーカーに対して、「材料」の欠陥を証明しなければならないのですから、

そうした事例があったなどの話を聞いただけでその大変さに気が遠くなるようです。

ともあれ、材料には通常混ぜ合わせる比率が記載されているので、

分量をしっかりと量って、十分に攪拌すれば防げるので通常は硬化不良は避けられます。

ウレタン防水ってどんなもの?

ウレタン防水の特徴について

ウレタンと言えば塗装でも使用する「ウレタン樹脂」が関係するにゃ。

液状のものが硬化するとゴムのような弾力のある固形物となり

それが建物表面を覆う事で雨の浸入を防ぐわけだにゃ。

防水層と表現すると難しい感じがするけど、

弾力のあるコーティングって考えればわかりやすいかな?

以前は2液タイプのものが主流だったけど、

最近だと「エバーコート」みたいに1液タイプのものが出てきてよく使われるようになったにゃ。

高圧水洗浄→ケレン・清掃(表面の凹凸除去)→下地調整→プライマー塗布→ウレタン1層目→ウレタン2層目→トップコート

という流れになるにゃ。

液状だから下地の形状にそれほど影響なく施工できるのが強みで、

継ぎ目のない防水層を形成できる。

弱点としては硬化するまでにある程度時間がかかるため、

その間に雨でも降ったら表面に穴が空いたり(職人の間ではクレーターと表現する)して、

補修しなきゃならないなどほんと大変なんだにゃ。

翌日見てみたら虫がくっついていたり、鳥が着地したまま固まってたり・・・なんて事もあるし。

ウレタン防水の注意点

施工上の注意点を説明します

最後怖い事が書いてなかったか・・・いや見なかったことにしておこう。

ウレタン防水は改修工事における主役の一つという位置づけじゃな。

施工性の良さと、比較的低コストであり、かつ塗り重ねができるという利点を生かして、

多くの現場で採用されておるわけじゃよ。

ただし、防水層の現場生成という事に起因する問題があるにはある。

まずは品質が施工する職人や施工業者の技術や体制に依存するという事じゃ。

シート防水では規格品であるからして防水材の品質は均一となる。

これに対して現場で攪拌し防水被膜を作るわけじゃから、

その現場ごと、やる職人(業者)ごとに差異が出る。

いかにして一定以上の水準で施工するかという事が重要じゃ。

次に施工するときの状況による影響も受ける。

天気や気温、湿度その他環境を考慮して柔軟に対応する事が必要とされるの。

その他の防水工事とも共通する事じゃが

不陸や勾配の調整、素地の欠点の解消と言った防水工事を行うための準備も忘れてはならない。

工法について

ウレタン防水には主に二つの工法があります

ウレタン防水には主に密着工法と通気緩衝工法という二つの工法があるにゃ

密着工法というのは素地に対して直接ウレタン防水を流し込むやり方だにゃ。

立上り部などに補強クロスを張り付ける事はあるけど、基本そのまま密着させるやり方だよ。

バルコニーなど面積が小さい箇所や庇など躯体に影響が出にくい箇所で採用され事が多いにゃ。

通気緩衝工法は素地が水分を含んでいてもそれを排出する機能を持たせた施工方法。

通気緩衝シートを張り付け、水上に脱気筒等を設置してからウレタンを流すやり方だよ。

屋上やルーフバルコニーのような大きな面積を持つ箇所で採用される事が多いにゃ。

水上と言うのは排水のために屋上や屋根に勾配をつけるわけなんだけど、

その場合、排水口の辺りが一番低く「水下(みずしも)」と言う。

そして一番高い所が「水上(みずかみ)」にあたり、

そこに脱気筒(あるいは脱気盤)を設置するんだにゃ。

通気緩衝工法は下地の水分が蒸発するのを利用するシステムだから、

蒸気が通気緩衝シート内を上って行き、一番高い所で排出するのが理にかなってるわけ。

屋上やなんかでも密着工法を採用する事もあるけど、

素地の状態次第では膨れてくるかもしれないから要注意にゃ。

水蒸気は水の約1700倍い膨れ上がるからその力はあっという間に防水層を変形させ、

場合によっては破壊しちゃうにゃよ。

それを避けるための通気緩衝工法だから、

どちらを選ぶかはしっかりと検討しなきゃいけないんだにゃ。

施工上の注意点

施工にあたり気をつけなければならない事が他にも

施工にあたり「平場」「立上り」「笠木」「ドレン」というキーワードを記しておこう。

これらをないがしろにすると防水工事の効果が低下し、

極端な場合無意味な工事ともなりうる。

平場は立上りとセットで覚えておこう。

屋上を想像してほしい。

人が歩行できる床(土間)にあたる部分が平場、

外周に沿って少し高くなった部分が「立上り」となる。

立上りは「パラペット」とも呼ぶ。

そして立上りのてっぺんが笠木じゃ。

一周り大きくなっているのが特徴じゃよ。

平場と立上りでは動きが異なる。専門的には「挙動」が異なると言う。

挙動が異なる箇所じゃからして防水層が破断しやすいのじゃ。

破断は漏水の原因ともなりうる症状じゃから気をつけねばの。

笠木部の亀裂から漏水する事もある。

じゃから、この一帯は(状況にもよるが)

補強用クロスで防水層を強化しつつ厚みを持たせるのがミソじゃ。

笠木についてはアルミなどのカバーがついている事もある。

これを外さずに放置すれば・・・どうなるかは想像つくじゃろう。

見積り項目に「笠木(カバー)脱着」などの項目があるかどうかチェックしよう。

最後にドレンじゃ。ドレンは排水溝周りの事を指す。

排水溝は隠れた漏水原因上位に位置する言っても過言ではない。

ドレン廻りの処置を行わなかったがために、漏水が解消しない・・・

あるいは後々雨漏りしたなんて事は珍しくもないぞ。

「改修用ドレン」というものがあるから、この辺りもケアしておく方がよかろうよ。

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