下地補修~クラック補修編~
2022/03/19
クラック補修について
クラックの大きさによって補修方法が変わります
大慌てで飛び出したと思ったら、はやり戻ってきおったか。
クラックを補修するにはまず
「クラックの大きさによって処置の仕方が違う」という事を覚えておかんといかんぞ。
クラックの幅0.2mm~0.3mm程度を基準として、
それ未満なら「擦り込み工法」によって補修を行うのが一般的じゃ。
これは言葉の通りクラックに直接擦り込むようにして補修する方法じゃな。
シーリング材を使う事もあるが、むしろフィラーと呼ばれる塗装の下塗り材や
セメントフィラーを用いる方が一般的かの。
これより大きいクラックの場合は深さやどこに生じたかによって
ざっくり2種類の補修方法がある。
クラックの中には壁のかなり奥深くまで到達しているものがあっての、
それこそ反対側まで貫通しとるものまであるほどじゃ。
こうした場合は「低圧注入」を行う事となるかの。
これはちと特殊な工法となるから一般的には認知度が低いかもしれんが、
簡単に言えば低い圧力でじわ~と奥まで補修材を流し込み、
隙間なく埋めるという補修方法じゃな。
これは自動式低压注入工法と言う方が正式のようじゃが、
防水効果だけでなく補強効果もあるから構造的に重要な部分で採用するのも手だ。
もう一つは「Uカット工法」と呼ばれとるものじゃ。
大きなクラックじゃが奥行きはほどほど・・という場合に行う。
電動カッターを用いてクラックに沿った溝を作り、
溝の底でシーリング材を充填し、この溝を補修用のモルタルで左官補修する。
電動カッターを用いた溝の形がちょうどUの字をしているのでこう呼ばれとる。
カッター入れ(溝を掘る)→削りかすを清掃する→プライマー塗布→深奥部にシーリング材充填→
→へら押え→補修用プライマー塗布→左官補修→肌合わせ
と言った具合になかなか手間がかかる。
最後の肌合わせと言うのは、「周りの模様に合わせる」という意味になるの。
塗装をする前に今話したような手順でもって補修を行うという事じゃな。