株式会社ブラッチ

雨漏り発生!まず何をすべきなのかの説明書き

お問い合わせはこちら

雨漏り発生!まず何をすべきなのかの説明書き

雨漏り発生!まず何をすべきなのかの説明書き

2020/06/30

建物老朽化による雨漏り

梅雨時期や台風などの大雨の後、私達のようなリフォーム・修繕工事を生業とする業者に持ち込まれるご相談と言えば,そう雨漏りです。以前から天井のシミが気になっていたとか、強風の日に水がしたたり落ちてきたとか、各ご家庭で様々な動機がございます。

巷には「雨漏りは建物の寿命を縮める」だとか、「建物内部に水が浸入すると、構造上の強度が低下する」などといった、現在雨漏りにお悩み中の方々の不安を煽るような文言が溢れていますね。

我々業者からすれば、「まぁもっともな言い分」と思われるものが多いものの、その実、反響を得るための大げさな言い回しのように感じるものもあります。

そこで本記事では、過剰に不安にならず、客観的にご自宅あるいはお住いの建物の状態を認識するために必要な手順と実際にその改善に至るまでのプロセスについてご説明したいと思います。

現状の整理と把握


まず最初にどのような情況で雨漏りしているのかを整理してみましょう。これはいざ修繕を依頼する際に重要となります。わけのわからぬまま見積依頼をしてしまえば、想定を超える工事内容となってしまうかもしれません。そうなれば金額も想定を超えるものとなり、雨漏りの悩みは解消されたものの、今度は経済的な悩みが増えてしまうかもしれません。現状を把握し、どのような規模、タイミングで雨漏りしているのかを伝えることが出来れば、ある程度思った通りの修繕内容となるのではないでしょうか。

そのために以下の項目についてチェックしてみて下さい。

  1. 雨漏り箇所(場所・箇所数等)

  2. 雨漏りの程度(水滴がしたたり落ちる、壁を伝って一筋の水跡が残る等)

  3. どのような時に雨漏りするか、したか(雨の強さ、風の影響等)


1、雨漏り箇所


どのお部屋で雨漏りしているのでしょう。2階建てのお宅なら2階部分なのか1階部分なのか。あるいは同じ階の具体的な場所、例えば南側の6帖洋間、北側道路に面するリビングなどと言った具合に場所を特定します。

場所が特定されれば、雨漏りしている個所が案外簡単に見つかるかもしれません。何故なら漏水の原因はその漏水個所の割と近くにある事が多いからです。それ故、漏水している場所の付近から原因を探ることが言わばセオリーと言えます。予算が限られている場合には特にそうです。

この後の項でも触れるのですが、漏水工事においては原因を探ることがとりわけ重要なこととなります。その為には「漏水調査」などの名目で一定の予算がかかりますが、この過程を省略すると、工事後に漏水が収まらないなどの思わぬトラブルに見舞われることもあります。

また、雨漏りは同時多発的に起こる事もあります。これまでの記憶を掘り起こして、複数の個所で雨漏りしている、あるいはかつて雨漏りしたことのある場所についてメモしておいてください。2か所以上で雨漏りしているなら、それぞれどのお部屋、どの部分なのかを明確にしておいてください。

建物の劣化はそれぞれの個所でタイムラグはあるにせよ、等しく進んでいきます。壁のひび割れ、接続部分の隙間、防水材の傷みなど、ある一軒のお宅で幾つもの漏水懸念箇所が見つかる事例はこれまでも何度となく見てきました。今まさに雨漏りしているお部屋のみならず、これを機に他のお部屋もチェックしてみましょう。同時に、今は収まっているけど、以前雨漏りしていたなぁなどと過去の記憶もたどってみて下さい。尚、具体的にどのようにチェックすればよいのかは後述致します。

2、雨漏りの程度(水滴がしたたり落ちる、壁を伝って一筋の水跡が残る等)


どの程度の雨漏りなのでしょう。雨漏りと一口に言っても幾度通りもの現れ方があります。それこそポタポタとしたたり落ちる水滴をバケツやたらいで受けない事にはそこらじゅうが水浸しになってしまうような重篤な情況から、ツ~と一筋の水の流れが確認できるそこそこ重い症状、そしてかすかに手で触れると湿り気を感じる程度の軽い症状まで様々です。

より具体的に、そしてなるべく詳しく雨漏りの程度についてメモしておきましょう。これは、初動の段階で雨漏りの原因を推測するためのヒントとなります。よく刑事ドラマなどで「初動捜査のミスで・・・」などと迷宮入りした事件を振り返る場面がありますが、漏水解消工事でも初動のミスで結果的に不要であった工事をしてしまう事があります。それを避けるためにも、雨漏りの程度について記録しておいてください。

3、どのような時に雨漏りするか、したか(雨の強さ、風の影響等)


雨漏りはある一定の条件下でのみ生じる事があります。雨の強さ、降水時間、風の強さや向きと言った個別的な要素とそれらが複合的に組み合わさった場合などです。

弱い雨ならなんともなくても強い雨だと雨漏りするとか、短時間だと大丈夫なのに、長時間降られるとポタポタ水滴が垂れてくるというような事例です。これに風の要素が加わって、北風の時だけ、あるいは東風の時だけ雨漏りするという事もあります。「この前の台風の時に急に雨漏りしたのよ・・」などはまさにその一例ですね。

こうした「雨漏りの条件」ないし「雨漏りする状況」がわかると、雨漏りの原因にグッと近づきます。大雨がカギを握るならオーバーフローや排水トラブル、これらに伴う特有の水の流れによる雨漏りなどが想像されます。風向きによって生じるなら、その風が吹く面に何らかの原因があるのだろうと目星がつきます。

短時間の雨なら雨漏りしないのに長時間だとするという状況からは「雨が降ると建物内部に水が浸入するものの水量が少ないため表面上わからないだけかもしれない。そして、漏水箇所あるいは原因は軽微または微小だな」などと予想がつきます。

どのような状況で雨漏りしているのか、これもまたメモをしておいて頂きたい事柄です。

雨漏り何をチェックすればいい?


雨漏りは内部に浸入した水が見た目で気づくような形で現れる事です。外見上わからないだけで実際には建物内部に水が浸入しているような事もあります。こうした場合、内部に入り込んだ水が、徐々に木材を腐らせたり、金属を錆びさせたりして、ある程度の年月を経た後に「雨漏り」という現象として露見するわけです。逆に言えば、実際に雨漏りしている状況が目視できるという事は、内部の痛みも随分と進んでしまっているという事であったりもします。

よくある建物の寿命云々、耐震性が低下云々というのは、気づかぬうちに入り込んだ水が悪い形で作用してしまいますよ~!そして、建物の耐久性や強度に関わる建材が痛んでしまった結果、皆さんにとって大切な住まい、財産を脅かしてしまいかねないから、定期的にお家のメンテナンスが必要なんです~~!と訴えてるわけですね。

この点私も異論はありませんし、長い目で見ると、修繕費用により一層の費用がかかってしまい、かえって高くついちゃうかもしれないのです。ただ、これはどちらかと言えば防水的な観点からお話した方がよいため、今後の記事にゆだねる事にしましょう。

雨漏りしているからと言ってすぐに柱や梁などの構造躯体(建築構造を支える骨組みにあたる部分で、建物の強度に関わる部分)に致命的な痛みがあるというわけではありません。特に木材は呼吸する素材と言われ、多少濡れても乾燥すればほぼ元通りの強度を取り戻します。いけないのは湿った状態が長く続くことです。水は建築建材にとっての天敵ですから、できる限り濡れない事、濡れたとしてもその状態を一刻も早く解消する事が重要です。

つまり、雨漏りしているならば行動は早い方がいい。そして、見て見ぬふりをして放置してしまう、あるいは気づかずに時間が経過してしまう事がやがて建物に大きなダメージを与えるかもしれないという事です。

では前置きはこの位にして、いよいよ雨漏りのチェック項目について考えてみましょう。実際に水がしたたり落ちているなど「見たまんま雨漏りだ~!」とわかる場合ではなく、少し注意深く観察しないとわかりずらい項目を挙げてみます。

  1. 天井や壁などにシミがある、変色している

  2. クロス(壁紙)がめくれている、膨れている

  3. かび臭い

  4. シロアリがいた


ざっとこんなものでしょうか。順番に見てみましょう

1、天井や壁などにシミがある、変色している


一般的な状況証拠です。天井裏などに水が溜まったりするとシミになる事があります。クロスの一部にシミがあるような場合も注意が必要です。

2、クロス(壁紙)がめくれている、膨れている


クロスが濡れて乾くと縮んでしまう事があります。するとクロスの継ぎ目部分に隙間ができたり、一部がめくれたりします。あるいはボードなどの壁材が水を吸うとクロスが剥がれてしまったり、膨らんだりします。経年劣化でクロスノリが弱くなって自然にめくれるような事もありますが、シミを伴うようなら雨漏りの可能性は高まります。

3、かび臭い


カビは湿気の多い所に生えますね。乾燥していれば生えません。どこからか水が入り込んでいる可能性を示します。結露や構造上の湿気によるものかもしれませんが、疑いの余地ありです。

4、シロアリがいた


シロアリがいたらちょっと・・というか結構ヤバイ状況です。シロアリと腐朽菌はセットなので、建材が腐り、脆くなってしまっています。シロアリは乾燥した木は食べられません。湿った状態が続き、脆くなっている証拠でもあります。柱や梁などに食害が及んでいたら、大工事となるかもしれません。即専門業者に相談した方が良いでしょう。

業者に相談そしてリフォームへ


雨漏りについて、状況の整理、把握が終わったら、次にその解消のためのアクションを起こします。業者を探し、見積りを依頼する。相見積もりをするなどして、業者の選定し、いざリフォームへ。

業者探し


かつてはチラシや紙面広告、DMなどが主流でしたが、現在ならインターネットで検索するのが手っ取り早い方法ですね。各社大抵ホームページを持っている時代ですから、お住まいのエリアプラス雨漏りなどのワードで検索してみましょう。また、エリアプラス想定される工事内容で検索するのも手です。

ただその前に、まずは複合的なワードではなくいわゆる「ビッグワード」と呼ばれるような、抽象的で広範な意味合いを持つワードで情報集めを開始し、ある程度知識を得、しかる後にエリアとともに業者を絞って行くことです。

ビッグワードと言うのは例えば「雨漏り」「防水」「止水」「外壁塗装」と言った言葉です。こうした包括的な意味を持つ言葉から、読んでいてわからない言葉なんかを順次調べてみます。そうして、段々と言葉に慣れて行けば、それ以前と比べて知識量も増えていくはずです。

ある程度の知識がないと比較検討する材料に乏しいですから、業者の良し悪しを判断しようにもできないと思います。相性にしたって、どこにどんな長所やこだわりがあるのか見つけずらい事でしょう。急がば回れとも言いますし、これから行おうとする工事について、色々と調べてみましょう!

ではその次です。具体的に相談を持ちかける業者の選定にかかります。ここではエリアを限定して、業者を探すといいでしょう。修繕はやはり困った時にすぐ対応してくれる業者の方が安心ですから、よりエリアを絞って検索します。修繕を行う会社は大小様々です。大規模な修繕会社では全国展開している所もありますので、お住まいのエリア付近に支店があれば十分です。また、都道府県など広域に活動しているのなら、拠点がすぐ近くになくともまぁ大丈夫でしょう。

ただし、一点確認してみましょう。例えば「近隣だとどの辺りを現在または直近で工事していますか?」といった具合です。広域で活動してはいても、近隣での施工実績が少ないと、いざと言うときに迅速に対応してくれるかどうか疑問ですからね。

リフォームは一回限りの付き合いにとどまらないものです。何かの工事をとっかかりとして以後様々な住宅のトラブルに相談に乗ってもらえるような頼りになる存在を見つけたいものです。何かあれば、電話一本でフットワーク軽く対応してくれる業者でないと、急な出来事で何日も気をもむような事になりかねません。

「東京都 雨漏り」「多摩地域 防水」「武蔵村山市 外壁塗装」などと検索し、ホームページの内容をしっかりと確認してから、連絡してみましょう。

業者を見分けるポイント


ではどのような業者なら安心して相談できるでしょうか。正直「これを見極めれば大丈夫」と断言できるようなものはありません。以下に挙げる要素を一つずつ確認して総合的に判断してみましょう。それぞれに掲げる要素のうち幾つかが欠けているからと言って即ダメだという事ではありません。どこか光るものがあれば、十分それらを補ってくれるでしょうからね。

  1. 会社設立の年月日

  2. 国土交大臣または都道府県知事による建設業許可の有無

  3. 業者としての理念、想い

  4. 施工実績・施工事例

  5. 担当者の人柄・相性


1、会社設立の年月日

リフォーム、修繕系の会社の中には割と短期間で消滅してしまうところがあります。理由は様々ですが、5年も持たずに無くなってしまうなら、大いに困った事態となる場合があるのです。何故なら、修繕は工事後1~2年ではなく、それ以降に問題が生じる可能性があるからです。それが天変地異と呼ばれるような大災害によるなら仕方がないとして(この場合でも業者が存続していれば再び相談に乗ってもらえるでしょうが)、業者の施工ミスや杜撰な施工内容によるものだったとしたらどうしたらいいのでしょう。責任をとってもらおうにも相手がいないなら、つまりは泣き寝入りです。

会社設立から10年ならばそれだけの実績があり、20年ならさらに倍の実績があるという事でもあります。実績すなわち確証とはならないにせよ、その期間存続しているならさらに10年、20年と継続する可能性は高いとも言えます。

創業した会社には3年、5年の壁があるなどと言われます。生まれたばかりの会社でももちろん素晴らしい技術・精神を持つものあります。そうした会社を排除しないにせよ、そうした壁を乗り越えるにはそれ相応の企業努力が必要となるのは確かです。

業種を問わず、広告宣伝費は重荷になりかねないものです。かけすぎれば経営を圧迫し、まったくかけなければ新規顧客の獲得は難しい。建築系の会社だと下請け業者として活動するもの、元請け業者として自ら顧客を獲得して活動を続けるもの、そして下請けをしつつ、元請けとしても工事を行う会社の主に3形態があります。

本記事では元請け業者として活動する会社をどのように見極めるかを書くべきですので、そこに絞れば、既に述べた広告宣伝費と会社継続とのかかわりについて触れておきます。

そもそもリピート顧客の多い会社なら、会社経費に占める広告宣伝費の比率は下がります。リピート顧客とは時に厳しく、時に温かく、何よりもありがたい存在です。一定の評価がなければ再び声をかけようとは思いませからね。時候の挨拶、定期的な顔見せなど、お悩みの相談など、繋がりを維持するための努力は必要にせよ、広告宣伝費は節約できるはずです。こうした会社だと長く活動する可能性が高くなるのはご理解いただけると思います。

こうした観点からも、会社の歴史はそれなりの根拠がある物と言えるのではないでしょうか。
2、国土交大臣または都道府県知事による建設業許可の有無

建設業の許可は活動エリアの大きさによって国土交通大臣によるものと、都道府県知事によるものの二つに大別されます。さらに、請け負う工事金額の大きさに関わる(前提となる資格や条件に基づく)、特定(発注者から直接請け負った1件の工事代金について、4,000万円(建築工事業の場合は6,000万円)以上となる下請契約を締結する場合)とそれ以外の一般に分類されます。

これら建設業許可は公に与えられるもので、厳格に定められた条件をクリアしないと受けられません。欲しいからすぐにもらえるようなものではない点で、こうした許可の重みがあります。
3、業者としての理念、想い

どのような想いで仕事に取り組んでいるのか、お客様と向き合っていくのかは重要な事です。企業理念や会社としての取り組み、代表者の想いなど、その会社がどのように日々活動しているかは大いに参考になります。もちろん、文字だけでその全てを理解する事は難しいでしょう。けれども、サイト上の端々に、社員・職人一人一人の姿勢が写るはずです。ですから、サイト内の項目や派生するブログやSNSなど、できる限り多くに目を通してみて下さい。
4、施工実績・施工事例

サイト内に施工事例などのページがあったらそこもチェックしてみましょう!単なるビフォーアフターだとないよりはましという程度ですが、各工程や施工上の急所的な項目なども見どころです。施工事例ページではそれぞれの会社の施工への意思、理解、技術が如実に表れます。日々どのようにして現場と向き合っているのか見極めましょう。
5、担当者の人柄・相性

一次的には対会社との付き合いになりますが、それと同等かそれ以上に重要ともいえるのが担当する人の人間性です。建築工事現場では想定外の事が頻繁に生じるものです。見た目ではわからなかった事が、工事の進行とともに次々と発見さる事もしばしば。そんな時どう対処するか、その対応力が決め手となる場面も出てきます。どれだけ施主さんの身になって親身に動けるか。知恵を絞って最善を尽くす努力ができるかが問われるのです。

営業職だと工事の細部について知らない事も出てきます。でも、各分野の職人さん達と良好な関係が築けているなら、プロの助言や力を借りてなんとでもできます。もちろん、経験による引き出しが多いにこしたことはありませんが、それだけではない事は他のあらゆる分野でも同じでしょう。要はどれだけ頭を悩ませて問題解決への糸口を見つけのかが大事なのです。

とどのつまりが、人対人、人と人との繋がりも見逃すことのできない決め手の一つとなるでしょう。

見積もり


めぼしい業者が見つかったら電話やメールにて接触をはかります。電話だと万事話が早いですから、その日のうちに様子を見に来てくれるかもしれません。ただ、直接的な会話ですから、ぐいぐい来られて少し迷惑に感じるかもしれません。その点メールだと実際に担当者と顔を合わせるまでに時間がかかりますが、その分時間をかけてじっくりその人となりを検証できます。「馬が合うな」「誠実そうだな」そう感じる何かがあれば是非直接会話してみて下さい。

それぞれ置かれている状況に鑑み、緊急性を要するなら、電話がおススメです。逆にそれほどお急ぎではないのならメールで時間をかけてじっくり見極めて下さい。ただし、緊急を要するのに、訪問まで1週間も10日もかかるようだと論外です。少なくとも翌日ないしその次の日には見に来てくれないようでは先が思いやられます。スケジュールを調整してでも、駆け付けてくれる姿勢は欲しいものです。

相見積もり


昨今様々な媒体で推奨されているのがこの相見積もり。略して「あいみつ」です。あいみつのメリットは幾つかの業者の対応や見積書を比較検討できることです。相談内容が同じでも提出された見積書の違いにビックリする事もあるでしょう。そもそもリフォーム代金がいくら位になるのかは一般の方にはわかりずらい。スーパーやコンビニで売っている商品なら値段票でまるわかりですが、家一軒、マンション一棟のリフォーム代金は見積もりをするまでおよそ見当もつきません。

折込チラシの「一戸建て外壁塗装パック」みたいなものならば、その広告通りとなるかもしれませんが、それとても見積書が提出されるまではどんな特別な項目が追加されて金額が上がるやもしれないのです。

ですから一般の人達がご自宅のリフォーム代金について知る事ができるのが見積りです。一社だけだと本当にそれが適正な価格なのか判然としないけど、幾つかの業者に見積もってもらえば、下限から上限までの価格帯で、大まかな目安となりますよね。

ではそうして提出された見積書のうち一体いくらが妥当なのか。それを探っていくこととなります。間をとって、真ん中の価格にしようかな~?そういう感覚で決定される方も結構います。これこそ人の心理とも言えそうですが、これはこれで根拠に乏しいですね。まだ高いかもしれませんし、何か必要な項目が抜けていてその価格なのかもしれません。

やはり根拠をもって選択するようにしなければ、後々後悔してしまうかもしれませんのでもう少し本記事にお付き合いください。

現地調査


見積もりに際しては現地調査、略して「現調(げんちょう)」を行う事になります。時間を決めて業者が訪問し、依頼者の相談を聞き、聞き取った内容から実際に点検したり、各所を計測したりします。

この際家に上がり込むことも考えられます。雨漏りならば、雨漏りしているか所の確認位は最低限必要です。1階もそうですが、2階へも上がる可能性はあります。漏水の原因としてバルコニーが想定される場合などは子供部屋やご夫婦の寝室を通る事もあり得ます。

他人を家に上げるのは少し恥ずかしいと思われる方もいらっしゃるので、約束の日の前には少しお片付けしておいた方がいいかもしれませんね。

滞在時間は相談内容によって変わるでしょう。また、業者の見積もりの出し方によっても、例え同じ内容でも時間が変わります。最低でも30分程度。内容次第では1時間を超える事もあり得ます。時間的に余裕をもって時間を決めるといいでしょう。業者としても、原因を探るためにそれなりの時間が必要です。もちろん、初見で原因を突き止める事が難しく、後日水まき調査などをする場合もありますが、それでもできる限りの情報が欲しいものです。

屋根、屋上に登る事もあるでしょう。となると複数で来る事になるかもしれません。足場のない状態で屋根に上るのはそれなりの危険を伴うので、私なら二連梯子の固定で一人、上る人一人、併せて二人でうかがいます。屋根材のずれ、欠損、屋上防水の損傷など見逃しがないか十分に観察します。地上からでも、壁を見上げてクラックがないか、接続部分の不良がないか等、注意深く観察するのですから、1時間くらいあっという間に過ぎてしまう事はざらです。

現地調査ではさらに、居住者様が気づかない問題などを見つける事も重要です。プロの目で見て、すぐにでも補修が必要なもの、いずれ必要となるものなどを見つけ出し、見積もりに「提案事項」として組み込むのです。

屋根・壁・屋上の面積、開口部や、張り出した部分の面積を出すのに必要な計測をしつつ、気づく全ての情報を書きむにはそれなりの時間が必要となるんですよね。

見積書


見積もりは早ければ当日ないし翌日には出ます。ただ、内容如何では1週間以上かかる事もあります。業者が忙しい時期だったり、工事項目にたくさんの業種が絡む場合や建材等の価格がすぐに出ないような場合があるからです。

この見積書。実は業者の実力が試される部分でもあります。先ほど述べた提案力もそうです。見積もり依頼者が意識していない問題点を見つけたり、他の懸念を発見し知らせるには経験やスキルが必要だからです。

見積もりはこれから工事を予定している項目が網羅されている必要があります。見積書にある内容は当然契約後行われなければなりませんし、書いてない事は行われません。そして、どなたにもわかりやすいように、単価に対してどれくらいの規模だからこの金額と言う風に明瞭である必要もあります。

よく「~工事1式」という括りで値段が出されることがありますが、それが多用されると、具体的に何が含まれているのかがわかりません。工事後にそれは含まれていませんでしたと言われればそれまでですし、後のトラブルの原因ともなりかねません。項目はできる限り細分化して、何を行いそれがいくらなのかわかるような見積もりが望ましいと言えます。

見積書の内容については十分に目を通してください。その上で、相見積もりの場合にはそれぞれを、項目ごとに比較してみて下さい。A社にはあってB社にはない項目では何故あるのか、何故ないのか業者さんに聞いてみましょう。また、使用する材料や工法、工程についても具体的に説明してもらうといいでしょう。

同じ項目でも工法や仕様材料が異なれば値段が違って当然です。「何をどんな材料を使ってどの程度まで施工するのか」これによって材料費や人件費はかなり違ってきます。それぞれどのような根拠で価格設定されているかが分かれば、真の意味で高いのか安いのかが分かってくることでしょう。

建築工事では材料費と人件費が価格決定に大きく影響します。防水工事、キッチンなどの設備機器工事、エクステリア工事などです。これらは商品自体の価格が工事代金における大きな部分を占めます。反対に、シール工事、塗装工事、下地工事などでは人件費が大きなウェイトを占めます。それだけに、どのような工法で、どの程度手間がかかるかがカギを握ります。工程が多くなればなるほど人件費が嵩む事となるので、どのような手順で工事を進めるのか、具体的に聞いてみる事をお勧めします。

業者選定


ここまで来れば候補が絞られてくることでしょう。当初のやり取りからわかる事、訪問時の対応、見積書からわかる実力や明瞭性を踏まえ、あとは価格との折り合いを探ります。多少予算的に厳しければ思い切って値段交渉をしてみましょう。これもまたリフォームの醍醐味です。

注意したいのはここで大きく価格が下がるようだと、そもそもが値段交渉を想定して見積もりをしている可能性です。つまりは最初から値下げしてもいい金額を乗せておいて、すんなり通れば儲けもの、値引きしても痛くも痒くもないという割とよくある手法です。

値引きにも根拠があってしかるべきだと筆者は考えます。一つ一つの項目を根拠に基づいて算定したなら、実はそれほど大きな金額は下げれないはずです。できるとすれば、項目を削る(相談の大元を解消するようなものではなく、派生的・予防的な処置を先送りような事)とか、諸経費や現場管理費のような部分を削るといった事でしょう。工法の変更や工程を省くような形での値引きは避けた方が良いでしょう。

あとよくある「ちょうどご近所を工事中だから」という値引きはありだと思います。これは広告宣伝費が削れるという合理性があるからです。ただ、「只今キャンペーン中なので」という値引きです。創立20周年とかいかにもそれっぽいならともかく、「春のキャンペーン」とか言われてもですね・・・夏や秋もやるんじゃないんか~いと思わずつっこみたくなりませんか?

兎にも角にも良い業者と出会えるよう願っております。ここまで根気よく読んで下さりありがとうございました。

目次

  • ○  

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。